彼らの国と、僕
「どのみち、私たちは異国人ですね。女性は女性であるがゆえに、男性が自ら宣言したこの社会の規範から除外され、遊離しています。この社会では人間は男(マン)と称し、尊敬すべき唯一の神は男性で、唯一の方向は上昇なのです。そうです。それは彼らの国なのです。」
高橋源一郎さん「メイキングオブ『悪と戦う』より「左利きの卒業式祝辞」 - Togetterまとめ
昔僕が「異邦人たち」という名のマンガを書き始めようと思ったときに、描こうというものは、こういう話だった。・・・まあ結局、そんな小難しい事は描けなかったわけだが。
「俺」は縄張りを維持する戦いをのぞむ
「私」は共同体を正当化する
「僕」は人目を避けながら小さくつぶやく
年を取って長いものに巻かれるようになった僕が、生活を人質に取られて口にする勇気のなくなった事。
曖昧模糊として、論理的でない事。
王様の耳がロバの耳だと井戸に向かって叫ぶ行為。
逆らうという行為の意味を忘れる前に、メモだけは取っておこうと思う。